私の専門分野は天文学(宇宙物理学)です。国内外の望遠鏡や天文衛星を用いた観測を通じて宇宙の謎を調べています。天文学者とも言います。
最近の研究から、ほぼ全ての銀河には太陽の100万‒10億倍もの質量を持つ「超巨大ブラックホール」が潜んでいることが明らかになってきました。しかし、138億年の宇宙の歴史の中で超巨大ブラックホールがどのように質量を獲得し成長してきたのかは未だに分かっていません。この超巨大ブラックホールの「成長史」の解明が私の研究テーマになります。日本のすばる望遠鏡、せいめい望遠鏡、あかり衛星、ヨーロッパのユークリッド衛星などの可視光線・赤外線観測、ドイツ/ロシアのeROSITA衛星などのX線観測、そしてジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡やアルマ望遠鏡などの電波観測を組み合わせた「多波長天文学」を推進しています。満天の星空の下、眠い目をこすりながら星や銀河を夜通し観測する魅力や、観測明けに朝日を見た時のあの清々しい達成感を学生の皆さんとも共有しながら研究できると嬉しく思います。