物理科学科では1回生全員に個別に「学修面談」を実施しており、研究室主宰の教授・准教授や学修ドクター教員がひとりひとりの学生とざっくばらんに対話する機会を設けています。所要時間45分間の面談にすぎませんが、リラックスした雰囲気の中で会話することで学生と教員の間の心理的な距離が縮まるきっかけとなっています。この面談でのやりとりをもとに、学科として学生ひとりひとりの個性を早くから把握・共有し、個々の学生がより充実した学修環境を構築できるよう、積極的に支援をしています。
物理科学科では2008年度から1年に2回の個別面談(本学科では「学修面談」と呼んでいます)を実施しています。学修面談は、授業改善、講義以外での学生への個別アドバイスだけではなく、学生の学修動向の定点観測や、学生との会話を通じて教員との心理的な距離を縮めることも目的としています。
実際の面談は学生と学科教員1名と学修ドクターと呼ばれる本学OB(であると同時に物理系専門科目の講義も担当されています)の3人で行われます。事前に質問シートを準備しており、その流れに沿って会話を進める中で、教員は学生の話に対して聞き役にまわることになっています。1人およそ45分間の面談時間を設定していますが、実際の面談では、物理を選ぶきっかけについて、現在の学生生活について、学科の学びについて、今後の進路についてといった話題について、困りごと相談に関するやりとりしています。が、ときには話が脱線して、没頭している趣味について、読んでいる本等々、取りとめのないおしゃべりをして面談を終えることもあります。学修面談は、教員が個としての学生を意識する場である一方、学生にとっては、教員との率直な対話を通じて物理科学科のメンバーであることを実感してもらう機会になっています。
学修面談を通じて、教員は学生の生の声や今の気分を知るきっかけとなり、学生は日頃の講義の裏にある(講義では伝わりにくい)教員の意図や物理を学ぶ勘所を知ります。これは学生・教員双方にとって納得感のある講義・学修環境を再構築する上で、とても大切な機会となっています。面談での話がきっかけとなり、同じ趣向を持つ学生同士を引き合わせることで学生同士の輪講が始まることもありますし、学部生ながら研究室に出入りしたり、さらには独自に研究活動を始める端緒となることもあります。学修面談を通じて、すべての学科学生が、納得感を持ちながら思い切り物理を学んでいける環境を享受できることを目指しています。
更新日 : 2023.08.17