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横山 修一

私の専門分野は理論物理学、特に場の量子論と一般相対性理論を統一する方法に関する研究です。

物事を統一的に理解できると見通しが良くなったり新しい物理現象の予言に役立ったりします。身近な例で言えば、Maxwellが電場と磁場を統一して電磁現象を発見したことが挙げられます。これにより、電磁波という横波の存在が予言されましたし、また光が電磁波の一種として理解できるようになってそれまで別個に研究されていた光学という分野も電磁気学の中で再構成されることになりました。

私は現在一般相対性理論に含まれる基本的な問題について研究を進めています。重力はNewton力学ではベクトル量で表されますが、一般相対性理論では時空の曲がり具合(曲率)によって表されます。したがって、重力が強い場所では時空の曲率が大きくなりますが、一般の曲がった時空におけるエネルギーや運動量といった物理量の定義に不完全な部分が残されていました。私はつい最近の研究で、この不完全な部分を改善する物理量の定義を提案しました。現在この提案した物理量を使って何か新しい物理に応用できないか研究中です。

更新日 : 2022.06.25